Saturday, 15 March 2014

RMS Queen Elizabeth will first enter to Yokohama Bay tomorrow

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RMS Queen Elizabeth will first enter to Yokohama Bay tomorrow

 

クイーン・エリザベス号3月16日初入港、ベイブリッジ干潮時に通過

 

横浜ベイブリッジより高い豪華客船「クイーン・エリザベス」(QE、9万900トン)が3月16日深夜、ベイブリッジをくぐって横浜港大さん橋国際客船ターミナル(横浜市中区)に初入港する。

 

潮位が下がる干潮時に通過するという横浜港では異例の手法を取る。

 

入港を希望する運航会社に対して横浜市が提案したものだが、客船の大型化に対応しきれていない横浜港の現状をあらためて浮き彫りにしたともいえそうだ。

 

神奈川県横浜市港湾局によると、運航するキュナード・ライン社が「3月17日に横浜に入港したい」と要望。

 

横浜市港湾局は、人気の高いターミナルにと考えた。

 

ただ海面からの高さは、クイーン・エリザベス号56・6メートルに対し、ベイブリッジは橋下まで55メートル。

 

そこで満潮時(最大2・3メートル)より2メートル潮位が下がる3月16日午後11時台ならば、くぐって入港することが可能と回答したところ、キュナード・ライン社が了承したという。

 

入出港とも同じ手法で通過する。

 

そもそもベイブリッジの高さは、2代目の「クイーン・エリザベス2」(7万327トン、高さ51メートル)など、横浜港に入港していた大型客船が通過できることなどの観点から設定された。

 

だがその後、客船はさらなる大型化の時代に突入。

 

横浜市にとっては超大型客船がベイブリッジをくぐれないという課題が新たに浮上した。

 

2013年5月に初入港した大型客船「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」(13万7276トン、高さ63メートル)もその1隻。

 

ベイブリッジをくぐれず、外側の大黒ふ頭(横浜市鶴見区)の貨物用岸壁に着岸。

 

横浜市は出入国客用の手続き場所をふ頭から離れたパシフィコ横浜(横浜市西区)などに設置し、乗客はピストン輸送する市営バスで移動した。

 

「みなとみらい21地区が目の前で『買い物しやすかった』との声があった」一方で、ターミナル周辺とは違う物流現場の景色に「殺風景だった」との不満の声もあったという。

 

高さが寄港に影響した例も。

 

キュナード・ライン社は2011年、高さ62メートルの豪華客船「クイーン・メリー2」(15万1400トン)の寄港地を横浜から大阪に替えた。

 

2009年から2年連続で大黒ふ頭に着岸したが、乗客から不満が出たのが理由だった。

 

今回の手法について「根本的な解決策にはならない」と横浜市港湾局。

 

今年に改定する予定の横浜港港湾計画で、ベイブリッジの外にある本牧ふ頭(横浜市中区)のA岸壁を超大型船が優先的に着岸できる多目的岸壁に転換することを盛り込む。

 

横浜市港湾局は「客船会社の要望にできる限り応えられるようにしたい」としている。

 

◆クイーン・エリザベス号

 

世界で最も有名な豪華客船の名前を受け継ぐ3代目の客船。

 

英国船籍。

 

客船会社「キュナード・ライン」が運航する。

 

2010年10月に就航。

 

全長294メートル、乗客定員は2068人。

 

2014年1月10日に英国・サウサンプトンから120日間のワールドクルーズに出航し、米国、オーストラリア、鹿児島などに寄港した後、横浜港に入港する。

 

予定時間は入港が3月16日午後11時40分、出港が3月17日午後11時。

 

(神奈川新聞、2014年3月15日)

 

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